川柳　すいじんしゃ

　　無　題　　霜月の五

　　喘ぐ坂元気な人に抜かれてく　　　・・・・・すみえ
　　二十億光年の俊太郎　　　　　　　　　‥‥純
　　大人しく今年こそはと思ったが　　　　・・・しげる
　　坊さんの頭のハエも経を聴く　　　　　…　重隆
　　総理もつらい払拭するに苦労する　‥‥謙三
　　介護には骨と筋肉それに愛　　　　　…　玉雪
　　SNSしっかり見抜き騙されぬ　　　　・・・ 恵美子  

　　ジィ―ファイブ・G5

　　霜　月の参
　　[敬　　二]　大風呂敷広げてみたがたためない
　　[淳　　　 ]　お互いに杖を演じる老夫婦
　　[多美夫 ]　堂々と励んだ余技が本になる
　　[利　　雄]　同じ親されど三人ちがうチャラ
　　[長　　茶]　指先で世界のニュース知るスマホ

　　[一　　茶]　つわの花石の上にも三年か
　　[子　　規]　寒月や枯木の上の一つ星

　　次回は12月5日の予定です
　　お愉しみいただいた、川柳ジィ―ファイブ・G5は
　　選者の都合により、12月5日、12月15日、12月25日を
　　以て披稿を終わりとさせていただきます
　　長い間誠にありがとうございました
  

　無　題　　霜　月の㈣

　今朝の風自由気儘に吹いている・・・・・ひろ子
　要人の警備厳しい講演会　　　　　　・・ 富士夫
　孫帰省松茸買って腕振るう　　　　　・・ ふじ子
　おだてられつい登った木百日紅　　・・・正　文
　　　
　バイト生笑顔操作慣れぬレジ　　　・・・ 義　子
　過疎の村とんぼ蝶蜂戯れる　　　　・・　義　忠
　青空に通知を出そう幸せと　　　　・・・ 依　子  

　　無　題　霜月の参
　
　　知らぬ人選ぶ選挙は難しい・・・・・　・・　純
　　江戸時代なら一揆おきてるこの政治・ ・しげる
　　五十年妻に渡したカラ手形　　　　　… 重隆
　　
　　目標は困難なほどおもしろい　　　　… 謙三
　　カラオケで友からもらうエネルギー・・・ 玉雪
　　理由もなくセンチメンタルになる秋・・・・恵美子  

　　ジィ―ファイブ・G5

　　霜　月　の弐
　　[敬　　二]　付録みてつい手が伸びる月刊誌
　　[淳　　　 ]　適切より適当好む歳になり
　　[多美夫 ]　子や孫に助け求める電子機器
　　[利　　雄]　取説に仕舞い損ねをとがめられ
　　[長　　茶]　煩悩も欲も少々八十路坂

　　[一　　茶]　前の世のおれがいとこか閑古鳥
　　[子　　規]　冬や今年我病あり古書二百巻

　　次回は11月25日の予定です  

　　無　題　霜月の弐

　　顔を見て挨拶したが誰だっけ　　　・・・・豊和
　　体重が増えて困惑八十路坂　　　 ・・・・としを
　　いつもビリあの世逝くのもビリでいい・・長茶

　　世の中をついでに生きて喜寿傘寿 ‥ 俊明
　　話好きのペースに乗ってランチ会　・・・節子
　　めくるたび季節先取りカレンダー　・・・すみ江  

　　ジィ―ファイブ・G5

　　霜　月の壱　
　　[敬　　二]　お互いに気遣いしあう老い二人
　　[淳　　　 ]　ボケたなぁと言ってるうちは大丈夫
　　[多美夫 ] 長寿とは幸せとはと問う現世
　　[利　　雄]　聞く力とどのつまりは聞き流し
　　[長　　茶]　頭の中は半分昭和で埋まってる

　　[一　　茶]　君が世や国治まりて山ねむる
　　　　　　　　　朝晴にぱちぱち炭のきげん哉

　　次回は11月15日の予定です
　　　　　　　　　  

　　無　題　　霜月の弌

　　遊びたいいまだ青春抜けきらぬ・・・・依子
　　横着が得することもある浮世　　・・・ 義忠
　　洗濯好きは夏の暑さが懐かしい・・・ 義子

　　後ろ前はいても同じ体付　　　　・・・・正文
　　働き癖でいつも畑を見回る　　　・・・ふじ子
　　アレソレの言葉でわかる同期生・・ 富士夫
　　人びとの移ろい続くこの世かな・・ ひろ子