楽しい川柳(589) 淳

残高で重さ変らぬ預金帳
なってみたい高額所得恐怖症
メガバンク付けているのはミニ利息

他人のふんどしでを思い出させたスルガ銀

          30,8,18  淳
  


2018年08月18日 Posted by 川柳粋人舎 at 04:00Comments(0)

凡人爺の川柳            長 茶

―孫帰省予算狂ったお盆玉―

 暮らしの雑詠
 色や香をこれ見よがしに夏乙女
 誉め言葉世辞と気づかぬ人もいる
 高級店誰も知らない料理名

 [一茶]おばすての暗き中より清水哉  


2018年08月17日 Posted by 川柳粋人舎 at 08:53Comments(0)

楽しい川柳(588) 淳

缶詰は昔切るだが今開ける
缶切りも栓抜きだって知らぬ孫
汗しても不労所得がバカにする
あとひとつみんなで睨む皿の上

          30,8,17  淳
  


2018年08月17日 Posted by 川柳粋人舎 at 04:00Comments(0)

楽しい川柳(587) 淳

もろこしを剥けば見事な肉体美
するめ焼くくねくねくねと艶っぽい
宝石が溶けてコロコロ蓮の朝
聞け豪雨次は小分けの慈雨で来い

          30,8,16  淳
  


2018年08月16日 Posted by 川柳粋人舎 at 04:00Comments(0)

凡人爺の川柳      長茶

―敗戦なのに終戦と呼ぶ今日この日―

  盆が来て夏風邪ひいたわが財布
  盆踊り踊りの輪には帰省子が
  戒名の位階彫られた墓誌をみる

 [一茶]六十年踊る夜もなしすごしけり

  


2018年08月15日 Posted by 川柳粋人舎 at 09:13Comments(0)

敗戦記念日雑感

以前に読んだ戦争体験手記の一部を記します

8月9日のソ連参戦のため、満洲からの逃避行をしている開拓団一家の出来事で、日本に帰れた奥さんの手記である。
病弱であるため、現地での根こそぎ召集を免れた夫と妻と子供二人が土地の農民に襲われたのである。先ず夫が捕まり、木にくくられてしまった。そして家族の見てる前で、夫の手足を一本づつ切り落とし始めて、最後は目の玉をくり抜いたそうである。奥さんは記す。「民間人である農民がこんなむごいことをする筈がない。これはきっと、日本軍が、この人たちに、これと同じことをしたんだろう。その仇を自分たちに向けたんだろう」と。
戦争はむごい。  不戦を願う一人である        淳  


2018年08月15日 Posted by 川柳粋人舎 at 09:10Comments(0)

楽しい川柳(586) 淳

敗戦という薬そろそろ切れそうだ
戦後終わり次の戦前ひた走る
自分の国の総理選べぬもどかしさ
国民がノーでも総理になれる国

          30,8,15  淳
  


2018年08月15日 Posted by 川柳粋人舎 at 04:00Comments(0)

楽しい川柳(585) 淳

セクハラを一番嫌う旬の桃

仕掛けたから負けたんですあの戦
朗読をする為に行く原爆忌
戦前に戻りそうだと手を合わす

          30,8,14  淳
  


2018年08月14日 Posted by 川柳粋人舎 at 04:00Comments(0)

凡人爺の川柳         長 茶

―早朝に採ったキュウリで朝の膳―

 樺木肌焚いてご先祖迎え盆
 孫五人盆に揃えば財布泣く
 降らなくても降っても困る雨の神

 [一茶]御仏は淋しき盆とおぼすらん
  


2018年08月13日 Posted by 川柳粋人舎 at 08:33Comments(0)

楽しい川柳(584) 淳

お盆には仏帰るが子等は来ぬ
靖国の神よりふる里の仏
いっときの都会の風吹く盆の墓
グチ吐けば小言を返す墓の母

          30,8,13  淳
  


2018年08月13日 Posted by 川柳粋人舎 at 04:00Comments(0)